新聞コラム第11回目 沖縄観光ITで飛躍を

ニュースナビプラスを書くのも、残すところあと1回のみ!毎月のネタ探し、情報収集、取材の苦労もあと1回!!

新型コロナが世界中を震撼させ、沖縄観光も大きな打撃を受けています。でも、頑張りましょう!!

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沖縄タイムスニュースナビプラス 2020年2月26日掲載

「リゾテック国際見本市 沖縄観光ITで飛躍を」

それはとても不思議な感覚だった。私の身体はコンベンションセンターに在るのに、意識は美ら海水族館で魚の群れを楽しみ、次の瞬間には、恩納村のラグジュアリーホテルでスイートルームを歩き回っていた。「リゾテック沖縄国際IT見本市」で、アバター体験をした時のことである。距離や肉体の概念から自由になり、瞬間移動する。まるでドラえもんの「どこでもドア」のようだ。観光だけでなく医療や教育現場、買い物やスポーツなど、人間のあらゆる生活シーンに活用する事で、世界が大きく変わるのだとワクワクした。

リゾテック(ResorTech)は、「リゾート」と「テクノロジー」を掛け合わせた造語。「観光産業をテクノロジーで支え、世界最高峰のリゾート地を目指し、沖縄を豊かにする」ことを表すコンセプトワードで、沖縄経済同友会情報通信委員長の花牟礼真一氏が提唱した。県やISCO、多くの業界関係者の尽力で最速の開催となったのは、沖縄の成長戦略にとって、この概念が必要不可欠のものであると広く認識された証左だと思う。

見本市では、南紀白浜エリアで実証実験中の顔認証によるおもてなしサービスや5G(第5世代移動通信システム)、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)など先端技術の体験もでき、人工知能による来客予測で生産性の向上を図り、顧客の消費単価を押し上げるシステムや、音声でストレス状態を判断し、離職予防に活用できるシステム、人の移動手段を大きく変えるMaaS(次世代交通システム)アプリなど、興味深い多くの製品・サービスが出展された。また、「沖縄スタートアップフェスタ」が同時開催されたことも相乗効果を生み、見本市の熱量も更に上がったように思う。

現在、私達は新型肺炎による打撃に見舞われている。日本経済への深刻な影響が懸念され、都内では東京五輪に向けて推奨されていたテレワークを、感染拡大防止の為に多くの企業が前倒ししている。人の移動が委縮している今だからこそ、リゾテックで示された先端技術の数々をいかに活用するか、智慧と行動力が私達に求められている。停滞の時にこそ、次のジャンプに備えて筋力を付けなければならない。

花牟礼氏が描く「2039年の未来予想図」の中で、沖縄は世界一のリゾート地となり、観光産業は2兆円規模に成長、県民所得も大きく伸長する。この未来予想図は必ず実現すると私は思う。10月には本開催と合わせて、「ツーリズムEXPOジャパン」が初の沖縄開催となる。2039年には、リゾテック見本市がCES(米国で毎年開催される世界的な巨大テクノロジー見本市)級のイベントに成長しているのも夢ではないかも知れない。

新聞コラム第10回目 「地域の守り手」再認識

沖縄タイムスニュースナビプラスのコラムをアップするのを忘れていました。

年明け早々に沖縄県内で発生した豚コレラ(CSF)は、多くの関係者の尽力で収束したものの、その後もまた小規模のものが発生しては、自衛隊や建設業界も迅速な出動で防疫に協力しています。10回目のコラムは防疫を「陰で支える守り手」に焦点を当てました。

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沖縄タイムス ニュースナビプラス 2020年1月29日掲載

「建設業界、豚コレラ対応に尽力―地域の守り手再認識」

県内中部で発生したCSFの対応に、多くの関係者が昼夜を問わず尽力された。所管の行政や業界関係者以外でも、多くの機関・団体が被害拡大の防止・収束に向けて最優先の対応を行い、リソースを投入したことに焦点を当てると同時に、沖縄の主要産業の建設業の役割と課題について述べる。
陸上自衛隊第15旅団は県の災害派遣要請を受け、全7養豚場で9千頭余に上る豚の殺処分や埋却作業支援などに24時間態勢で当たり、撤収までの間に延べ約6500人を動員した。
建設業と関連業界が陰で果たした役割も大きかった。県建設業協会と県は「防疫協定」を締結しており、今回のCSF感染は協定締結後初めての対応となる。殺処分から72時間内に埋却することが非常に重要で、埋却地の確保・決定が遅れた場合、掘削に要する時間がその後の対応に大きく影響を与える。同協会は各関係機関と連携を図り、24時間態勢で埋却溝など計7か所の工事を行った。
また、殺処分された豚の搬送、消毒、埋設など、着手から作業完了までに103社、延べ750人の建設業関係者が防疫措置に携わった。不足する重機や照明、運搬車両の確保には日本建設機械レンタル協会や沖縄県トラック協会などの関連業界が尽力した。
建設業は、きつい仕事として敬遠される向きもあるが、「社会資本の整備の担い手」であると同時に、国土保全に必要不可欠な「地域の守り手」として人々の安全で安心な暮らしを支える尊い職業だ。昨年の相次ぐ台風がもたらした全国各地の甚大な被害へも、災害協定に基づき多くの建設業従事者が応急・復旧作業に重要な役割を担ったことは記憶に新しい。
建設業は地域の経済・雇用を支える主体でもある。都道府県内総生産に占める建設業の割合の全国平均値は6.3%だが沖縄では11・6%と大きく上回る。県経済へのインパクトが大きいだけに、業界の人手不足は深刻な課題であり、生産性の向上が急がれる。
国土交通省によると、全国の建設業就業者数は約500万人で、ピーク時から約27%減少している。災害列島とも言われる日本の「防災・減災・国土強靭化」が急務な中、担い手不足は深刻な影響をもたらしかねない。昨年には「新・担い手3法」が可決・成立し、国・行政・業界をあげて賃金水準の向上や女性活躍、休日拡大等による働き方改革や、生産性向上を目指す「i‐Construction」の推進が加速する。
今回のCSF対応をきっかけに、建設業の担う役割の多さと重要性が再認識され、課題解決への議論が進むことに期待したい。